BLACKSTONES

光―rita―





「ふざけないで!!」


泣く俺を怒鳴ったのはゾーンではなくユリナだった。今までと違う顔つきの彼女に俺は目を覚ました。


「あなたにも消えてほしくなんかない……っ、あたしやゾーンは…あなたにも消えてほしくないよ!!」


「…ユリナ……」




消えるべきなのはナルなの――――、ユリナの台詞が忘れられなかった。

俺とナルが一人になる……ナルが消えても俺の中にいる……でも俺はそれを覚えてはいない……



「………っ」


リタは静かに拳を握り、怒りを収めることしかできなかった。




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