赤と黒の心理学
華麗の花

ラプソディー

 この日はロリータやゴスロリ、ゴシック、パンク、デコラ、サイバー等個性的なファッションの人達が集まって写真撮影をする日。もちろん京も髪を縦ロールに巻き、ピンクを基調としたロリータ姿で参加した。
 写真を撮り終え、お店の服を少し見て楽しんでいると一人ぼんやりと立っている男に目が行った。青い髪に黒を基調としたヴィジュアル系ファッション、やはりメイクも黒系で歳は京よりも上といったところか。
「凄い…カッコイイ…。」
 京は思わず少女になりきり声を高くして青い髪の男に近寄っていった。
「あのっ…凄いカッコイイですね!髪綺麗だし!」
 突然声をかけられ、男は驚いた顔をしたがすぐに
「ありがとう。頑張って染めた青髪は俺の自慢でね。君のブロンドの縦ロール髪も綺麗だね。地毛?」
と言って微笑んだ。そんな彼の言葉に京は顔を赤らめる。
「ええ、地毛ですよ。ブリーチしてしっかり巻いてるんです!」
「へえ~、触ってみて良い?」
「ど、どうぞ!!」
「は~…凄いなぁ。触っても崩れない。」
 男にそっと髪に触れられ、京は更に赤面し、胸の鼓動が高鳴る。
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