蒼空へのシュート  ~先生への想い~


「蒼衣…聞いてるのか?だから、シャワー浴びてこいよ」



『えっ…』



またまた、ビックリしてしまう。もぅ、自分の頭の中は大混乱。



「…お前、まさか…バカだなー、そんなんじゃねーぞ。風邪ひくから温まって来いっていうの。邪魔なら帰るけどよ。お前にもう少しつきやってやるから。ぼさっとするな。行ってこいよ」



コクリと頷いてシャワーを浴びる。


さっきまでの冷たい体に温かさが染みる。



雨でなんかさみしさは流れなかったことに気がついた。



人は温かさを感じて、生きていける。



温かさを感じるから素直になれる。


温かさを感じるから大切な人への思いを感じられるんだ。


温かいシャワーを頭から浴びながら、私はいつの間にか声を出して泣いていた。




先生、大好き。



先生、ごめんなさい。



そして、峻太ありがと。
< 181 / 207 >

この作品をシェア

pagetop