蒼空へのシュート  ~先生への想い~
蒼色の思い

空気

『…さむっ。…まずい…また今日も寝ちゃった』

スタンドの電気に照らされたテキストを見つめる。

今夜も勉強しながら机で眠ってしまった。



10月の大会で先生の誕生祝いのプレゼントをするといっていた峻太だったが、気負いすぎたのか惜しくも準優勝に終わった。

「お前らにしては上出来」と先生は言ってくれたけど峻太達のくやしがりと言ったらなかった。


「おしっ、朝練するぞ。宮ゴリ、いいだろ。やっても」


そう言って、朝練が始まった。



「バスケが愛おしい」

峻太の言葉を思い出した。


「バスケが大好きだ」

先生の言った表情と似ていたな。



私達女子は、部員も少ないし、顧問もおじいちゃん先生の石川先生。


いつも優しく練習を見守ってくれている感じだから、楽しいサークル感覚だ。


だから男子のように試合で好成績も残せないし、朝練もしようなんてしない。



でもやっぱり、バスケが好きという気持ちでみんなつながっているように思う。

< 27 / 207 >

この作品をシェア

pagetop