蒼空へのシュート  ~先生への想い~
碧色のぬくもり

ホントの気持ち


仁さんとの約束がなくなった私はブラブラと買い物に出かけた。


何を買うという目的はなかったけれど、かわいい雑貨屋でキッチン用品を見たり、ボディ
クリームのにおいを楽しみながら選んだりしていた。


ふと仁さん笑顔が浮かぶ。


仁さん、何の用事ができたのかなぁ…しばらく会えないって言ってたけど。


でも、こうして一人の時間を自分のためにゆっくり過ごすのも久しぶりだ。


『あっこれ、かわいい』


薄水色の空に浮かぶ白い雲、そんな空に色とりどりの風船が描かれてあるノートを見つけ
た。思わず手に取り、衝動買いをしてしまった。



なんだかウキウキした気分になる。



先生が言ってた「こんな空だったのかなぁ…」のイメージみたいな気がして。



その日の夜はまるで小学生に戻ったみたいに何度も買ったノートを見ては楽しい気持ちになってねむった。


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