NAO
†想い



 あたし達はしばらく抱き合ったー…。


 今はベンチに座ってギュッと手を握っている。



 「ねぇ…ナオ」


 「何?」


 「どうして、あたしに本当の気持ちを話たの?」


 「それは…愛が友達をやめるって言ったから。」


 「確かに言ったけど…それだけの理由で?」



 そう言うと、ナオはクスッと笑った。



 「確かに愛からすると“それだけ”と思う。だけど…俺にとっては大事なんだ。」


 「大事?」


 「うん。クラスでも唯一、愛の隣にいれたのは俺だけだから。」


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