【幼なじみの恋愛事情】
「はい、もしもし?」

『あっ浜辺さん?森本だけど……』

電話をかけてきたのは、森本くんだった。

「うん、どうした?」

『今から、会えない…?』

「ごめん、今さ翔たちと一緒に花火やってるんだよ…。だから、今日はちょっと無理かな?」

『そっか。でも、お願い。今日だけ渡辺君じゃなくて俺と一緒にいてくれない?』

「え?」

その言葉に少し動揺を隠せなかった。

なんで、そんなことを森本くんは言うのだろう。

とても、不思議に思ってしまった。

『だから、お願い』

「うん……わかった」

『ありがと、今どこにいる?』

「学校の近くの空地」

『じゃあさ、学校の前にある小さな公園わかる?』

「うん」

『じゃあ、俺そこで待ってるから』

「わかった」

そう言って電話は切れた。

どうやって、抜け出そう。

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