恋の朝刊 ~新聞配達少年と私~
第一章 ~眠れない出会い~
その日私は、眠れなかった。

机の電気をつけて、一人でずっと本を読んでいた。


ガチャン。

午前4時。真っ暗な時に、朝刊が届いた。

玄関まで取りに行く。



ついでに配達した人っておじさんなのかな?

そう思いながらドアをあける。

「あ・・・おはようございます」

その子は高校生の男の子だった。

ちょうど、新聞を落として、慌てて拾っているところだった。

「・・・いつも配達ご苦労様です」

そういって私はバタンとドアをしめた。



もうちょっと、話したかった。

だけど、この胸のドキドキが聞こえそうで、

君を好きになっちゃいそうで、

なったことがバレちゃいそうで、

私はドアをしめた。


私は、恋をした。
< 1 / 4 >

この作品をシェア

pagetop