すきだよ。

｢俺も卑怯だと思う。津久井の事好きでもいいっていってくれる伊織利用した。｣


伊織……彼女の名前かな？


でも、
先輩が続ける。


｢今は俺、伊織がすげー好き。のろけとか違くて。｣


そういった顔は穏やかで優しかった。


｢だから優香、あんまし一人のやつにこだわんないほうがいい。｣


びっくりして顔をあげた。

みっちー先輩は真剣にこっちを見ている。


｢蘭に本気で恋したら、お前もっと泣くし、傷つくぜ？お前を幸せにしてくれる恋みつけろよ。｣


その一言に胸が痛んだ。



本気かどうかはわかんない。
でもこのまま蘭先輩に恋してたら。
私はそんなに泣き虫じゃないと思うけど、きっと泣く。
傷つく。
幸せになれる保証なんてない。