ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
チラシにはこう書かれていた。

“ミュージックバトルコンテスト参加者募集”

『ミュージックバトルコンテストか…』

敬大はチラシを隅々まで見回した。

そして敬大はチラシをグシャグシャにし、丸めてゴミ箱に捨てた。

『俺の今の夢は…今の夢は…誰かのために歌えればいい。ミュージシャンになることじゃないし、デビューすることじゃないし、おっきなステージに立つ事でもない…んだから…』

敬大は少し淋しげな表情を浮かべながら、ベットに寝転んだ。

そして天井を見つめながら、考え事をしていた。

『俺の夢は…俺が追いかけてる夢は…』

敬大は両手で髪をクシャクシャっと掻き乱した。

そして考え事をしていた敬大は、いつの間にか深い眠りへとついていた。

敬大の夢…。

幼い頃に本気で見た夢を
敬大は夢のまま終わらせようとしていた。

“少年院出”というレッテルが夢を邪魔し続けていた。


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