ミュージック･ラブ３〜愛を奏でるメイフラワー〜

『ううん…黙ってたあたしが悪いんだよ。ごめんね』

楓も蓮に謝った。

『楓ちゃん…』

そんな楓を見た蓮は少し胸が痛かった。

そんな蓮の肩を敬大が軽く叩いた。

『さっきは悪かったな蓮、つい…』

敬大は蓮に謝った。

『別にいいって。俺が敬大の立場だったら同じ事やってたしさ、もう気にしてないよ』

蓮はそう言って笑った。

『本当ごめんなな。じゃあ俺は失礼するよ』

敬大は一人医務室を出た。

すると医務室の前でレミが待っていた。

『レミ、お待たせ。そろそろ帰ろうか』

敬大はそう言って、レミの手を握り歩き出した。

『け、敬大!!』

手を引っ張られたレミは敬大に声をかけた。

『何？』

敬大は振り返った。

『敬大は楓ちゃんのこと…』

レミは言いにくそうに小さな声で呟いた。

『えっ？』

敬大は聞き返した。

『あ、ううん…楓ちゃん無事で良かったね』

レミは不安を隠し、ニコッと笑った。