ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『今日もありがとうございました。明日もよろしくお願いします、香月さん』

リハビリを終えた敬大は香月に頭を下げ、病院を出た。

『あ、また雪がチラついてる…』

敬大は空に目を向け、チラつく雪を見つめた。

『雪のように俺の夢も…今は真っ白な白紙の状態。でもきっとまた…』

敬大は思いを胸に歩き出した。

敬大がアパートまで帰って来ると、一人の男が立っていた。

『よっ、敬大。久しぶり』

『と、友也!!』

敬大は驚きと喜びでいっぱいだった。

『お前刑務所から出れたのか?』

『ああ、今さっき出て来たんだ』

『友也!!良かったなぁー』

敬大は友也に抱き着いて喜んだ。

『そんなに喜ばれるとちょっと恥ずかしいな』

友也は照れ笑いを浮かべた。

そして友也は敬大のぎこちない左手に気付いた。

『敬大、お前左手…どうかしたのか?』

友也は気になり尋ねた。


< 254 / 354 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop