★ イケメン嫌いな私 ★
私は和津那さんの部屋に行った。




『葉瑠どうしたの?眠れないピアノのせいかな?』



「ううん、違う和津那さんピアノ聞きたくてきちゃった。


ここにいていい?」




「ああ、いいよ。葉瑠こっちにその椅子もっておいで。」




私は嬉しくて和津那さんの隣に座った。



和津那さんがピアノを弾く。



この曲はよくママが弾いていた。



私の為の曲?



どうして和津那さんが。



『葉瑠この歌覚えている?』


「はい、この曲ママが私の為に作ってくれた曲。


この曲をママが弾いてくれると、


どんなに辛くても涙が止まるの。


とても穏やかな気持ちになるんだよね。


幸せになるの。」




『この曲は俺が葉瑠の為に作ったものだよ。』



「この曲を和津那さんが作った?どういう事。」



『葉瑠は覚えてないかも知れないけど、


葉瑠の父親は葉瑠が4才の時亡くなった。


葉瑠の父親とは音大で一緒だったんだよ。


彼が亡くなり、まだその頃俺も今みたいに売れてなくてね。


暇を見つけては葉瑠の家を訪ねたんだ。』







< 100 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop