Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜
新宿 ―――
「え〜と…」
ライヴが終わった次の日
私はひとり、駅の前に立ってた
手には、コピーして来た 十枚のポスター
日付は紙を貼って、クリスマスに変えた
千枚配って、一人って言ってたから
こんなこと、無駄かもしれないけど…
でも
マキちゃんは、曲を作れる
シノは CDを作った
ユリちゃんは売り子して
それを全部、売った…
―――… じゃあ 私は…?って
そう思った時
私なんにもやってないって思った…
――― 私に、出来ること
私に出来ることって
これくらいしか ないんだって
でも、出来ることかもしれないって
そう、思ったんだ ―――…
「…… よし!がんばるぞ〜!お〜!」