僕のお姉ちゃん
結ばれた思い
だんだんと落ち着いてきた姉貴を連れて、春の病室に向かう。


姉貴がいった。

……謝らなきゃ。


もう、平気かもしれない。



「春」

「……悠! ったぁ……」

「あんまり動くなよ。傷口広がるだろ」



ベッドに寝ていた春は、俺の姿を見とめて思い切り起き上がったものだから、かなり痛そうな顔をした。


入り口のほうで、姉貴も痛そうな顔で春を見つめている。



「春。実は……」



姉貴が話しあるって。


それをいう前に、春が俺の袖を強い力で握ってきた。

……姉貴を怯えた表情で見つめながら。



「大丈夫だよ、もう。心配ないから」

「で、も……っ」

「俺がいる。それに……姉貴は、やり直せるから」



春の瞳をじっと見つめて、静かにそういうと、春はほっとしたように俺の袖を握る手の力を弱めた。



姉貴が、病室に入ってくる。
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