女子高生漫画家ノ恋愛
「あ、すんません…。」
辞めちゃったんだ~。
寂しいなぁ。
「なんか急に辞めたから、お前に何にも言えなかったんじゃないか?」
アタシがうつむいてたら中山くんが声をかけてくれる。
もしかして、心配してくれてたのかなぁ…?
「っだよね~♪アタシも今そう思ってた!」
いきなり手の平かえしたアタシに呆れる中山くん。
「お前って、何考えてっかわかんねーな。」
"美侑ってさぁ、イマイチ何考えてるのかわかんなくって恐いよねー"
…いいじゃない。
アタシが何を考えてたって。
「何を考えてるか…知りたい?」
自分でも驚く程、低い声。
「あ?」
眉間にしわを寄せる中山くん。
「だいたいさぁ、何にも皆が恐いと思う事なんか考えてないし。」
あぁ、頭痛くなってきた。
これ、アタシ失恋決定じゃん。
でも……
「なんでアタシの事聞くわけ?ほっといて欲しかっただけなのに。あんな奴ら嫌い。」
……でも、こんな自分はもっと嫌い。