恋文



確かに蓮の事は好き。


だけどその好きは、LoveではなくLike。


可愛いから好き。


アイドルを好き、って言っているような感覚で、


それが恋愛に発展するなんてまったく考えてなかった。





「んー……。」




蓮とは席が近いわけではない。


たいして仲が良いわけでもなかった。








………ほんの少し前までは。






蓮とは今年、初めて同じクラスになった。


小学校は同じだったから、普通に喋れた。



だけど、とくに自分から話し掛ける理由はないし、


席も遠かったし、まったく関わっていなかった。






しいていうなら、美術の時間、私の席の前が蓮だと言う事。





たったそれだけの関係だった。






それが今、何故か仲が良い。……気がする。


クラス発表で、グループが同じになって、よく喋るようになった。


もとから、可愛いとは思ってたけど、喋るようになって、


もっと可愛いと思った。





「……うわっ!」




ひざが、かくん、ってなって、体制を崩す。




「………っ。」



後を振り向くとそこには笑っている蓮の姿。




「今の蓮でしょ?!。ひざカックンとか……。」



「うん。」




それが?って顔をする。






よく喋るようになって思ったのは、




蓮はSだと言う事だ。
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