謝罪人 Kyouko
恭子は、どう対処すればいいのか思いつかない。
自分が考えている以上に簡単に終わる仕事ではなかった。

島田に向けられたカメラのフラッシュが、恭子にも眩しい感じる。
記者達のなじる声が、恭子自信に向けられているように聞こえてくる。

松山の姿が見えた。
松山は黙ったまま、こっちを見ている。

恭子の心の中で、大きな仕事を受けたことへの後悔が過ぎると、体じゅうに冷や汗が出て止まらない。
動悸(どうき)が激しくなった。

島田と中居の睨みの視線と、記者達の罵声から逃げたい。
恭子はその思いで、島田の前に立った。

再び記者達は恭子に注目した。

島田や中居も睨むように恭子を見つめた。






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