謝罪人 Kyouko
「えぇ・・・人に頭を下げて謝罪することが仕事として成り立つのか・・・」

「大丈夫ですよ。あなたには謝罪人としての素質がある。だから、私はあなたに仕事をしてもらいたいと思ったんです」

「素質? 」
「失礼だとは思いましたが、私なりに、あなたのことを謝罪人として適しているかテストしてみました」

「テスト・・・!? 」
恭子が、けげんな顔をした。 

「ホステスが服に水割りをこぼして怒った客。支払う金額が高いと文句を言った客。あの店で、あなたが謝罪した何人かは、私があなたの仕事の能力を確かめるため用意した者達です」

木村は、恭子の仕事ぶりを自分が依頼した者から報告を受けていた。

恭子は、店で初対面だった木村が、自分の仕事の内容を知っていたことが理解できた。

しかし、その行為は、自分が監視されているような気がしてプライバーの損害だと思った。

「ひどい!! 」
恭子はムッとした表情で言った。





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