三男一女 *今日から私は妹…?*
「ただいま、でいいんだぞ」
おそらく、居間から出てきたんだろう。
一家の主が私を迎えた。
「ん」
恭介さんは、早くとでも言うように背中を叩く。
梧郎くんもじっと見ている。
「た…"ただいま"」
「おかえり、杏奈」
「今日から君は、私たちの家族だ。…遠慮はしないで、何でも言っておくれ」
むずがゆい。
家族って、こうなのかな。
…わからないけど、うれしかった。
メニュー