空に描く青
「…じゃ。ね。」
私は立ち上がる。
「うん、暇な時また来てよ。つまんないから。」
美和の無邪気な笑顔を目に焼き付けて、私は病室を出た。
私は変われる。
その可能性を無駄には出来ない。
ドアの外を見たけど、江鳩くんがいなかった。
…あまりにも長くて、帰っちゃったかも。
腕時計を見ると二時間も過ぎていた。
それに、学校出る時クラスの人にカラオケ誘われてたし。
私が半ば強引に連れてきたようなものだったもんね…。