月光
開かれた引き出しから、一枚のCDを取り出した。





そのCDのジャケットには、私がかつて『仲間』だと信じて止まなかった『彼ら』と私が写っている。





先生は、寂しそうにそのCDを撫でながら呟く。





「なぁ、君達は仲間だったんだろ?だったら彼女に力をやってくれないか?彼女が立ち上がれるように…それが『仲間』ってもんだろう、なぁ?」





先生はそう呟くと、そっと引き出しに戻した。そして、椅子に深く座り、ポケットからタバコを取り出し、何か考え込みながらタバコの煙を吐き出した。





この時、私は先生が全てを知っているとは思いもしなかったんだ。

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