恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~
「もう離れないで……ずっとあたしのそばにいて」


「………」


「もしも一生雨がやまなくても……二度と朝がこなくても、あたしは全然ヘーキだよ……だけど……だけど、おにーちゃんがいないと……おにーちゃんがそばにいてくれないと、あたし……あたし、ダメなんだ」


「いるさ……ずっとそばにいてやるさ」


おにーちゃんはそう言うと、ギュッとあたしを抱き締めてくれた。


「おにー……ちゃん……」


「ケーサツの厄介になるような、こんなオレのことを“おにーちゃん”と呼んでくれるのか?」


「たとえ地球上の人間ひとり残らず全員が、おにーちゃんことを“悪”だと言って、ののしったり、非難したり、憎しみの目を向けたとしても、あたしだけはおにーちゃんの正義を信じてるから……あたしだけはおにーちゃんのミカタだから……」


「離さないっ……もうお前のことを死んでもオレは離さないぞっ」

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