恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~


「赤井氏、メリーヒルズに就職して正解だったよ♪ もし先生になんかなってたら、今ごろ女子生徒にボディタッチのセクハラしたり、女子トイレの盗撮とかしてたかもしれないもんね♪ ア~、怖い怖い♪」

「んなことするかっ、タコッ!」

「今日だって“泊まりに来い”とかメール送って呼びつけといて、あたしのこと、いったいどぅするつもりぃ? やぁねぇ~」

「んだとっ!? ピンク、て前ぇ、年上からかうのもいいかげんにしろ、ってんだ!」


チャキチャキの江戸っ子で、“超”がつくほど気が短いおにーちゃんがついにキレた。


「…って、年下相手にマジ切れするなんて、ホント赤井氏ってガキだねぇ♪」

「クソっ、今夜一晩泊めてやろうと思ったが、もう気が変わったっ。出てけっ。お前なんか、とっとと出てけよっ!」

キレたおにーちゃんのデカイ声。

「いいよっ! あたしのほうから出ていってやるよっ! でも野宿して、もし夜中にヘンなヒトにヘンなこととかされたら、あたし、一生恨むからねっ!」

あたしも負けずにデカイ声。

「お前に手ぇ出すオトコなんかいねえっ!」

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