呟き【詩集】
誕生


何も聞こえない

見上げれば、ある筈の月は無く

代わりに僕の吐いた息が

ゆらゆら揺れながら空に向かって
上がって行く様が見える


僕は魚?


違う

僕は人間



だとすれば
もうここにいるのは限界なのに


早く行かなければ

僕を覆う膜はうねうね動きだし

固く軟らかく

まるで生きている様な


早く行かなくちゃ


だけど

僕の足に張り付く何かが
僕を引き止める


壁は揺れる
僕に迫って
押し出そうと



僕は
進みたいのに


早く 早く

早く 光の先へ




そして僕は

小さく泣いた

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