流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
ブルッと体が震えた。気がつくと、体に何かをかけられていて、男性の膝の上で横たわっていた。

「目が覚めたか」

優しく聞かれて、幸姫は首をかしげた。

「泣いて、疲れたんだろう」

言われて、瞼が重いことに気づいた。

「ごめんなさい」

体を起こして、モソモソと動いていると、ふいに頭を撫でられた。

「少しは落ち着いたか」

言われて幸姫は、少し恥ずかしそうに笑った。

「うん」

暗いのに、驚くほど辺りは明るい。

「…れいちゃんとゆきむらに、ごめんなさいしないと…」

聞き覚えのある声が、幸姫に対して、ごめんね、と何度も繰り返していたような気がした。

2人に対して、まだなんとなくモヤモヤしたものはあるものの、何も言わずに飛び出してきて、きっと心配している。そう思うと、なんとなく、気持ちが沈んでいく気がした。

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