流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
「幸姫!」

名前を呼ばれて、思わずビクッと体を揺すった。

どんな顔をしていればいいのかがわからない。

幸姫は、ぎゅっと信玄の腕にしがみついた。

「……」

幸姫の行動に、戸惑いの表情を幸村も浮かべた。
そんな幸村の顔を見て、幸姫はまた、どうしたらいいのかわからなくなる。


ゆきむらが、むかえにきてくれた…
けど…


どうしても、嘘をつかれていたことがひっかかり、素直になれなかった。
本当は、仲直りをしたいし、話もしたい。

何より、笑っていてほしい。

でも……


真っ直ぐに顔を見ることが出来ず、幸姫は、幸村の方を見ようとしなかった。
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