月の雫 -君と歩む彼方への道-
そろそろ季節は夏に近づいて気温も上がってる。

あんなにフードをがっつり下げて暑苦しいカッコしてると、かえって目立つのに。シルヴァイラのやつ。


「ほんとだ」

「相変わらず一匹狼だな」


シルヴァイラの周りは、きれいに空間が空いていた。

その空いた空間の真ん中に、廃墟のような灰色のフード姿。


またしても、魔道でも使って人を遠ざけてるんだろう。




(……ん?何だあれ)



ふと気づいた。


シルヴァイラの周りに張りめぐらされた、うっすら光る壁のようなものが見えるぞ。
< 100 / 288 >

この作品をシェア

pagetop