月の雫 -君と歩む彼方への道-
それは案外、簡単に開いた。



「……?」


フードを細い腕で少し持ち上げてオレを見上げたシルヴァイラは、興味なさそうに言った。

「なんだ、おまえか」


……何だよ、そのつまらない反応。

もうちょっと驚けよ。


おまえの魔道破ったんだぞ。



オレはシルヴァイラの隣に腰掛けた。


「これって、心をブロックするときの壁と同じ壁だよな?」

「見りゃわかるだろ」


相変わらずそっけないヤツ。
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