月の雫 -君と歩む彼方への道-
ちなみにオレは第5階級。

1年にしては、まあまあエリートな方だろ?



「あの子が第2階級というのは、少し無理があるといえばあるんだが」

「何だよ、それ」

「あの子は、わしたちにも未知数なのだ、シレン」


未知数?


「――未知数って?」


オレの問いに、じいさんは答えなかった。


「シレン、よく聞け。

おまえがあの子の同室に決まったのは、長老たちの全会一致だ。

誰もがおまえの名をあげた」
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