月の雫 -君と歩む彼方への道-
「シルヴァイラみたいに、独創的な魔道は使わないんじゃないかな。

レイジュラは教科書的優等生だと思う」


「……まあそうだろうな」


そう言ったオレに。

シルヴァイラは少しがっかりしたように軽くうなずいた。





視線の先では、レイジュラが華麗な戦闘をたった一人で繰り広げていた。

そのしなやかな長身からきらびやかな攻撃魔法を次々と繰り出して。


その戦闘は、美しくすらあった。



レイジュラは、怪物を一撃で倒さずに、わざとじわじわいたぶっているようにも見えた。

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