月の雫 -君と歩む彼方への道-
この辺じゃ見たことのない髪の色、目の色。


――よそ者だな、こいつ。



「おまえ、いくつだ?

オレは15だ」


オレより少し上に思えた。

この大人びた顔立ちのせいかもしれない。


「……」


そいつはフードの下からぎらぎら光る目でオレをにらみつけた。


……何かにらまれるようなこと言ったか?オレ。



やがて、ほんのり色づいた薄い唇がわずかに開いて、かすれた声が漏れでた。


「ぼくの名はシルヴァイラ。

年は……わからない」
< 21 / 288 >

この作品をシェア

pagetop