月の雫 -君と歩む彼方への道-
(うわ)


いきなりかよ。

心の準備がまだできてないぞ。



怪物は、巨大な、蛇のような3つの頭をくねくねと動かして。

オレたちにゆらゆらと近づいてくると、3つの頭が突然俺たちに向かってゴォォーッと火を吐いた。


「はッ」


とっさにオレは手をあげて何とかシールドを張る。

ぎりぎりのところで、炎ははね返った。


横のシルヴァイラは涼しい顔だ。


(こいつ、オレがシールドを張らないと丸焼けだぞ。

一体どういうつもりだ)


礼のひとつでも言え。
< 63 / 288 >

この作品をシェア

pagetop