天使のような微笑で
 まだ学生だった10年前。
 バンド活動をしていた。

 小さなライブハウス。

 そこで、大好きな歌を唄い。
 ギターも弾いた。

 バンド仲間とメジャーデビューをし、有名になって大好きな歌を一生唄っていく。

 そんな夢を毎晩、熱く語り合った。

 その5年後。

 夢だけでは食っていかれない。
 仲間達は、一人また一人と離れていった。

 だけどあきらめきれない。

 俺は一人でも唄った。

 そんな中で出会った仲間。
 また同じ夢を見た。

 二十代も半ばになり夢は叶った。

 その時叶ったのは俺だけ。

 憧れて尊敬もしていた人にプロデュースしてもらい、俺はデビューした。

 俺は浮かれていた。

 一生大好きな歌が唄える!
 と・・・。
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