天使のような微笑で
最終章
「これから会えない?」

 一言だけのメール。

 俺は、送信ボタンを押してすぐに車を発進させた。

 以前、俺が彼女の家の最寄の駅を聞いた事があった。
 受信ボックスを開き、年始めに送られてきた彼女のメールを読み、駅名の確認をする。

 カーナビを確認しながら、彼女の最寄の駅に向かう。
 
 少しでも早く彼女に近付きたかった。

 メールを送って数分後。
 彼女からのメールを受信。
 運転しながらの携帯はまずいから、とりあえず目に留まったコンビニの駐車場に車を止める。

「私なんかと会って大丈夫なんでしょうか?」

 大丈夫とかいう問題じゃなく。
 
「心配しないで。それよりも前に教えてくれた駅まで来れる?」

 俺は絶対会いたい。
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