不機嫌な果実
『何やってるんですか!こんなところで』
開けられたドアの先には、眩しい光とともに優しい彼がいた……。
のではなく、溜め息と安堵の混じった顔の小菅とニヤニヤした表情の相澤。
それに、数人の社員に混じって、眼鏡の縁を上げ下げしながら社長まで顔を覗かせていた!
なぜ、社長まで!?
もう穴があったら入りたい心境。
いっそのこと、この便器の水と一緒に流されてしまいたい。
その場に居合わせた社員に囃し立てられ、その辺のことはよく覚えていない。
ただ、社長の言葉だけは、はっきりと耳に残っている。