空からのラブレター
◆告白◆
「宗吾さん!!」

病室でベッドの上で絵を描いていた宗吾さん。


「おっ!結衣、今日は遅かったな」

「ごめんなさい!」

言わなきゃ。本当のことを。でも、唇が震えた。全身が震えた。
私は、宗吾さんに抱きついた。
ごめんね。宗吾さん。

「…結衣?」

ごめん。でも、今だけでいいから。このままでいさせて?そしたら落ち着くから…
話さなきゃいけない。言いたくないけど…知って欲しいんだ。

「私ね…あとちょっとしか生きられないんだぁ…あはっ」
涙を見せたくないから、わざと笑った。笑わなきゃいけない気がした。
宗吾さん。私、あなたが好きだよ。
初めて本気になれたの。こんな恋いつかしたかったんだ。
やっと出来たよ?

「どういうことだ?」

全てを話した。病気のことも、生きられる日も…
自分のことなのに、他人の話のようだ。
いつか見た本のような人になる私。笑って馬鹿にした私。まさか自分もなるだなんて思いもしなかった。他人事だった。私には関係無かった。
そう思ってた。
最低な私。

「…」
宗吾さんは、黙った。
今まで話さなかったから、嫌いになったかな?
でも、最後くらいは好きでいて欲しかった。

「宗吾さん…ごめんなさい」

ただ謝ることくらいしか出来ない。
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