執行猶予3年

Ⅱ、三つ巴


俺は、
もうダメっすよ。

イライラし過ぎて、
ムカつく。

あの二人。
二進も三進も行けへんのは、
俺もや。

その間も、
洋ちゃんのライブ。
それなりに楽しいけど、
鶴の様子がおかしい。

俺の知ってる鶴じゃなくなってきた。
女が切れるとこうなるのか。


「そんなさ。
愛梨ちゃんとは、
何でもないって。
お前が、
愛梨愛梨って、
逆にあいつに擦り込んでるんだよ!」

って、
この間俺言ったよな。
うん。
そしたら、
そうかなって、
鶴も納得したのに。
そうだよな。

じゃあなんで!!


「やっぱり洋ちゃんと、
あの女、
行くとこまで行ってんだよ!」

なんてこと言いだしたんだ。

またあいつの携帯見たのか。

「なんで?」


「日記見た。」

「……さようですか…。」


もっと悪かった。

「携帯も見たけど、
やっぱり、
こないだ実家帰ったときとか、
あの子にあってるし。」


ごめんそれ知ってる。
でもまだ手は出してないんだよなこれが。
まああってるのは事実だけど…。


「お前日記見るのも、
ないだろ…。」

「だって置いとくのが悪いんじゃん。」


じゃぁ、
お前、
お前が歩いてて刺されたら、
歩いてるのが悪いんじゃんって言ってやるからな。


何か鶴がおかしい。
様子がおかしい。
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