恋の行方
やっと今日は退院する。

オヤジが手伝いに来てくれた。

「オヤジプレゼント?」

「ああ有ったよ。お前の

ベッドの下に隠してある。

少し汚くなっていたので

恵子さんに頼んで綺麗に

ラッピングし直したから」と

教えてくれた。

「ありがとうオヤジ。」

「ちゃんと渡せよ。

恭子ちゃんは本当に知らない。」と

教えてくれた。

家に帰ると恭子が出迎えて

「お帰り祐輔。」と言って

俺は無性に恭子を抱きしめたく

なって親がいる前で

恭子を抱きしめて

「ただいま」と言った。

「祐輔嬉しいのは分かるが

玄関でするなよ。」

「いいじゃないの。祐輔君も

寂しかったのよ。」

「毎日恭子ちゃんが

見舞いに行っていたのに?」

「仕方ないわよ。お互いに

愛し合っているから。」と

お互いに何も言えなかった。

それだけではなく

本当に抱きしめたかった。

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