ヒメ恋~Last Love~
「あっ、そうだ!ケーキ食べない?美海の好きなパティスリー・ラペのケーキ買ったの」


「嘘?!並んでくれたの?」


「美海が元気になるかと思ってね」


ありがと菜月…

ほんとにありがとう。


海里と別れたって言った時も、理由なんて聞かずに…ただ黙って側にいてくれた。


彼女があたしの前に現れた時、いつかこうなることは分かっていたんだよね?



「…っ!美味しい!!」


「でしょー?1時間も並んだんだから」


「菜月、大好き!」


「知ってるよ?」


あたしたちは顔を合わせて笑った。


海里と別れて、初めて笑ったよ。



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