ヒメ恋~Last Love~

やっぱり自分の気持ちに嘘をついたまま結婚したって、誰も幸せになれない。


それに、あたしはこの子に嘘をつきたくない。


颯斗さんのお母様のように、『愛した人の子供』なんて言いたくない。


『今も愛している人の子供』なんだって言ってあげたい。


もう少しで颯斗さんの優しさに頼ってしまうところだった。


颯斗さんの未来を歪めてしまうところだった。


あたしとこの子だけが幸せじゃいけない。


颯斗さんが幸せになるためには、あたしが颯斗さんを愛してあげなきゃいけないんだ。


でもあたしにはきっと……

それはできない。


だから颯斗さんの優しさに甘えちゃいけない。


そんな資格、あたしにはない。


< 286 / 300 >

この作品をシェア

pagetop