ヒメ恋~Last Love~
「でも彼女ができたって聞いて。……今までは特定の彼女なんて作らなかったのに。……だからどんな人なんだろうって思ったら……あたしより年下だなんて──」
真っ暗な闇の中で、ザザーっという波の音と、あたしの震える声だけが響く。
このまま時が止まってしまえばいいのに……
とさえ思える。
このまま海里と、2人っきりで……。
「あたしはもう、今までみたいに海里の側にいちゃダメなの?……もう苦しいよ……あたし苦しいッ!!」
あたしは、海里とずっと一緒にいたい。
ねぇ、海里は?
「海里はあたしのこと、どう思ってるの?あたしのことは……女としては……見れないの?」
困惑した表情を浮かべる海里。
だけどもう、誤魔化さないで。
海里の本音を聞かせて。
例えこれからあたしたちに、
永遠の別れが訪れることになっても──…