【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「ごめん。……美綺」



「え?いきなりどうしたの?」



美綺は顔を上げると、そう言った。



「俺、勘違いしてた。……美綺がアイツと楽しそうに話してるの見て、まさかアイツは、美綺のこと好きなんじゃないかって勝手に思って。……それで、もしそうだったらって思ったら、ちょっとムカッとなっちまって……美綺がアイツのこと好きな訳ないのにな……バカだよな俺って。ほんとバカッ……ごめんな美綺。不安にさせちまって、本当にごめん」



俺はそう言うと、美綺を力一杯抱き締めた。



「…………」



美綺はなにも言わなかった。



「……ごめん」



俺は小さく呟くと、美綺から離れた。



でもその時、美綺のすすり泣く声が聞こえた。



「美綺?どうした?……って!なんで泣いてんだよ!!」



「うっ……だっ、てぇ……流二が、そんな風に考えててくれてたなんて、全然知らなかったから……うっ、嬉しくて涙出ちゃった……ごめん」



美綺は涙ぐみながらそう言うと、涙を拭って俺にニコッと笑いかけた。



俺は美綺をまた力一杯抱き締めた。



美綺も俺の背中に手を回した。



「ごめん……パン、一緒に食べよう?」



美綺は俺から離れると、ニコッと笑って俺にそう言った。



「おーっ」



俺が頷くと、美綺は袋からアップルティーを取り出して美味しそうに飲んだ。



俺は焼きそばパンを頬張ってイチゴオレを飲んだ


「ねー流二、お願いがあるんだけど…」



いきなり美綺が切り出した。



「ん?……なんだ?」



「キスして?」



えっ!美綺……今なんて言った?!



"キスして?"



うわぁ……美綺に言われると、なんか恥ずかしいわ…。



でも美綺の頼みだから。


「いいよ」



俺は小さく呟くと、顔をゆっくり近付けた。



そして、唇を重ねた。



深い深いキス。



二人の唇がそっと離れた


美綺は恥ずかしそうに俺を見ると、顔を赤くして俯いた。



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