【完】イケメン生徒会長は俺様!?
混ざりこんで、余計に涙を溢れさせた。



流二はあたしを腕の中にスッポリ納めると、背中を擦ってくれた。



あたしは涙が止まらなくて仕方なかった。



つくづく思う。



あたしって、最近泣いてばっかりだなぁって…。


前は、こんなにすぐに泣くような女じゃなかったのに―――…



なんでこんなに泣き虫になったんだろう。



……いつからかな?



こんなに泣くようになったのは。



あたしは流二の腕の中で泣きながら考えていた。


いつからこんなに泣き虫になったんだろう……って。



強がってたあたしは、人前で涙なんか見せなかった。



一度も、見せたことなんかなかった。



でもそれは、ただのあたしの強がりで……本当はすごく泣きたかった。



"大丈夫?"って、一度くらい心配してくれる声を掛けて欲しかった。



でも、そんなことあたしには言えなくて……ただ流二の優しさにすがりついてる自分がいた。



そんな自分が……本当に情けないと思った。



自分が恥ずかしいぐらいに……情けないと思った


こんなに惨めな思いをした自分が、すごく恥ずかしかった。



だから、流二がすごいと思った。



……だからやっぱり、流二を尊敬したいと思った


彼氏として、一人の人間として。



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