Free Talk
その数年後。

7歳下の妹が、同じ高校に入学しました。
妹も、自分で文章を書いていたようで
(見せてもらったことはありませんが)
文芸部に入ろうと思ったようです。
顧問の先生(まだいたのね)に、
私の妹だということがバレたようで、
勧誘も受けたそうです。
でも、「やっぱり吹奏楽続けたい」と言って、
吹奏楽部に入りました。
文芸部に友人がいたので、
顔出しには行ってたようですけどね。
ちなみに、私がやってた部活はつぶれてました(苦笑)

そんなある日。
妹に、こんなこと聞かれました。
「お姉ちゃん、清瀬亜梨沙って、知ってる?」
…は?
「今、伝説の文芸部員だって、部員の間で評判なんだけど」
…へ?

妹の話によると。
清瀬さんが、文化祭用に出した、
(25字×25行×2段)×36ページの作品が、
文芸部員の間で話題になってるそうで。
「こんな話書けるなんて、すごい!」とのこと。
…たぶん、「こんな長い話」の意だと思われますが。

「お姉ちゃんが在学中の頃の作品らしいんだよ。
 お姉ちゃん、文芸部に出入りしてたでしょ?
 友達が、『もし知ってたら教えてほしい』って言うんだけど」

知ってるも何も…
そりゃ、私だ。

「ええ~~~っ!!!」
妹の驚きようは、言うまでもありません。
でも、その話を聞いて、
いちばん驚いているのは、私でした。
卒業して、数年しか経ってないのに、伝説になってるし。
そもそも、正規の文芸部員じゃなかったし(爆)


その高校も、
今年度で廃校になります。
生徒数現象に歯止めがかからなかったからだそうです。
思い出の地がなくなるのは寂しいけれど、
それが世の中の流れなんですかね…。
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