シャボン玉 *eternal love*



「心はすぐに着替えなさい。風邪ひくから」


「うん。待って! タオル持ってくる」



彼女の自宅に着くと、俺のためにわざわざタオルを持ってきてくれた。



「愛斗くんまた明日ね」


「うん。帰り着いたらメールする」




笑顔で手をふって別れた。まぁ、俺の笑顔はかなり引きつってますけど。



だって……


「……愛斗くんだっけ?」



いきなり彼女の父親と二人っきりにされるんだから!



「なおちゃんから大体の話は聞いてるよ」


「へ? ああ、美容師のなおさん?」


「中学の同級生でね……」



そういえば家族ぐるみの付き合いとか言ってたっけ。



「心の様子がおかしいのは気付いてたけどまさか嫌がらせされてたなんて……マジで泣きそう」


「え゙?」





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