この想いを君に…3
B組の第1ライダーの走行が終わるとA組の第2ライダーの走行。

いよいよ祥太郎の出番だ。

「光さんにあんな風に走られたら俺も頑張らないとな」

そう言ってヘルメットを被った。



祥太郎は最初の5周目あたりで2分07秒280をマークしてあっさりと光さんを抜いていた。

スプリントレースでは祥太郎の方が若干速い気がするけど、二人はほぼ互角と言っていいかもしれない。



「祥太郎もやるやん」

光さんはストレートを通過する祥太郎を見つめて微笑んでいた。

「この後、むっちゃんも頑張るんやで」

そう言って光さんはあたしの肩を軽く叩いた。



そう、あたしも今日は走らないといけない。
< 121 / 247 >

この作品をシェア

pagetop