この想いを君に…3
いよいよ、光さんが3度目の走行。

レースは後半戦を迎える。



戻ってきた祥太郎は黙ったままレーシングスーツを脱いだ。



納得いかない。



顔はそう、物語っていた。



タイムは。

悪くないのに。



唇を噛み締めていた。



「睦海」

低い声で呼ばれた。

「頭、しばらく水掛け続けて」



冗談を言わなくなった。
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