この想いを君に…3
10.真夏の祭典…ありがとう
やがて、カウントダウンが始まった。



祥太郎は完全に独走体制だった。

まさしく圧勝。



「3、2、1、0!!」

チアホーンがあちこちから鳴った。

サイリウムが観客席で揺れる。

そしてライダーには。

大きな、惜しみない拍手が送られる。





あたしのチームは見事優勝!

一瞬、大歓声に包まれたけど。

すぐに静まり返った。



光さんもパパも。

抱き合って号泣していたから。



祥太郎がピット前を通過するまでにみんなで前に行かなくっちゃ!!



あたしはパパと光さんの前に行くと大泣きする2人の手を引っ張ってピットロードを走って横切った。
< 184 / 247 >

この作品をシェア

pagetop