ふたり



柊ちゃんは


「なけなしって言うなよ…」


ガックリうなだれて


私はクスクス笑って


「行ってらっしゃい。
早く帰ってきてね、柊ちゃん」




「急いで帰ってくるよ」



柊ちゃんは私の頭をなでて


顔を近づける



私は布団で唇を隠して



「…風邪うつっちゃうよ?」



柊ちゃんはニコッと笑って



「大丈夫だよ。夏風邪はバカしかひかないって言うし

オレには夏風邪はうつらない」



………って それ



「ひど~い!私のことバカにしたっ!」


怒る私を面白そうに見つめて



そっと唇を隠す布団をはぐ



「絶対、柊ちゃんに風邪うつしてやる~~」



私がにらむと



「いいよ」



柊ちゃんは
優しく私にキスをした



「オレにうつして早く治して」



柊ちゃんのキスは



どんな薬よりも効く



私は もう嬉しくて



身体のダルさなんて飛んで行った




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